ご相談いただくにあたって、当ルームでは、複数の心理療法を組み合わせた統合的アプローチを行っています。
特に、トラウマへの実践的な心理療法として、
ソマティック・エクスペリエンシング(SE™)やTSプロトコール、内的家族システム療法(IFS)などを用い、
心と身体の両面から働きかけていきます。
ここでは、その中でも当ルームのカウンセリングの基盤となる内的家族システム療法(IFS)についてご紹介します。
🌸安心してご検討いただくために
当ルームではIFSの理念をベースにカウンセリングを行っていますが、
クライアントさんにIFSを強制することではありません。
これは、あくまでカウンセラーの態度をお伝えするためのものです。
カウンセリングを受けようとされる方の中には、
・「以前、支援者の言動で傷ついた」
・「話を聴いてほしかったのに、心理士が特定の方法を押しつけてきた」
という経験をされた方が少なくありません。
そのような経験があると、「また嫌な思いをしたらどうしよう…」と不安になるのは当然のことです。
そこで当ルームでは、カウンセラーが
「どのような視点・姿勢でクライアントさんを理解しようとするのか」
を事前にお伝えすることで、
カウンセリングを受けるかどうかの判断材料にしていただければと考え、ここでお伝えできればと書かせていただきます。
🌸内的家族システム療法( IFS)
内的家族システム療法(IFS)は、認知行動療法や精神分析に比べると、日本ではまだあまり知られていませんが、
近年、世界的に急速に広がっている心理療法です。
身体疾患(関節リュウマチなど)へのエビデンスがあり、
うつ病、不安障害、複雑性PTSD、解離性同一性障害(DID)など、幅広い領域で有用性が数多く報告されています。
🌸IFSの基本的な考え方
IFSの特徴は、「人の内側には複数の“パーツ”が存在する」という視点です。
従来「病気」「問題行動」とされてきた反応や特性を、病理化せずに
「意味があって現れている」
「その人を守ろうとする善意がある」
と理解します。
例えば、「過食が止められない」場合、過食を「良くない行動」とは考えません。
IFSでは「過食をする自分」にも、そして「それを責める自分」にも、それぞれ大切な役割や背景があると考えます。
このような“内なるパーツ”との関係を丁寧に築きながら、本来の自分と協力し合える状態を目指していくのがIFSです。
🌸自分との関係性を取り戻す
私たちは、他者との関係に悩むことが多いですが、
実はもっとも仲良くなれていないのは「自分自身」であることが少なくありません。
IFSでは、「自分を理解し、自分とその反応すべてと協力できるようになる」状態を目指します。
その過程で、自分への信頼や安心感を少しずつ取り戻していきます。
🌸他の心理療法との併用も可能です
IFSは、認知行動療法や精神分析といった他の心理療法とも併用できます。
・「認知行動療法を受けたけれど、もう一歩よくなりたい」
・「思考や行動を変えようとしたけれど、しっくりこなかった」
・「話を聴いてもらって良かったけれど、苦しさはあまり変わっていない」
といった方にも、IFSは新たな気づきや変化をもたらす可能性があります。
🌸当ルームの姿勢
IFSをストレートに適用しない場合でも、常にIFSの理念を大切にしています。
クライアントさんの感情・思考・行動を丁寧に拾い、その背景にある不安や怖さを一緒に見つめていきます。
「それは良くないから変えましょう」というアプローチではなく、その反応の意味を尊重しながら、
ご自身と過去の体験との関係を丁寧に繋いでいくことを大切にしています。
🌸ご相談いただくにあたって
実際のカウンセリングでは、クライアントさんのご希望をしっかりと伺いながら、進め方を一緒に考えます。特定の療法を押し付けることはありません。
🌿「どのような考えで、どのようなカウンセリングを行う心理士なのか」を、少しでも事前にお伝えすることで、ご判断の目安になれば幸いです。
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