【第7回】対処法② ― 行動のクセを変え、自他境界と安心できる場を持つ
- clinical-psycholog2
- 11月1日
- 読了時間: 2分
これまで、自分の心の背景や環境について見てきました。
最終回では、実際に「つい他人の機嫌を取ってしまう」行動パターンを、少しずつ変えていくためのヒントをお伝えします。
行動を一瞬「止める」
相手の不機嫌さにふれたとき、「つい何かしなきゃ」と反射的に動いてしまう……そんなときは、一瞬だけ「止まる」ことを意識してみてください。
深呼吸を一回するだけでもOKです。
「今、自分はどう感じた?」と一瞬立ち止まるだけで、無意識のパターンから抜け出すきっかけになります。
「何もしない」を練習する
これは少し難しく感じるかもしれませんが、「何もしない」という練習もとても大切です。
相手の機嫌を取ろうとする代わりに、「今は自分の領域を守る」と心の中で宣言して、そのままにしておく。
最初は不安になりますが、少しずつ慣れていくことで、自分の心のスペースを広げられるようになります。
自他境界を育てる
自分の内面を丁寧に振り返り、「これは相手の感情」「これは自分の感情」と分けていくことは、自他境界を育てる大切なステップです。
時間はかかりますが、意識して続けていくことで、自然と境界が強くなっていきます。
安心できる場所を持つ
そして、できる限り「不穏な環境」から距離をとり、安心できる場所や人間関係を持つことも重要です。安心できる場があると、人の不機嫌に出会ったときでも、自分を保ちやすくなります。
🌿 まとめ
反射的に機嫌を取る前に、一瞬「止まる」
「何もしない」という練習が、自分を守る力になる
自他境界を育て、安心できる場を持つことが大切
✨ここまで7回にわたって、「他人の不機嫌さに振り回されてしまう心理」について見てきました。
これは“性格”ではなく、過去の経験や学習、環境によって身についた自然な反応です。
背景を理解することで、他者の不機嫌を背負い過ぎてしまったり、ご自身を責めてしまったりする苦しみが少しでも緩和されればと思います。
では、次回からは新しいテーマ
『"我慢しすぎてしまう”のはなぜ!?』を連載していきます。
知らず知らず、我慢を溜めているかもしれません。
少しずつ、解きほぐしていく内容を書いていきたいと思います。



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