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第3回 ~ 我慢のくせと心の爆発 ~
子どものころ、「自分の意見を言うのはわがまま」「そんなことで泣かないで」などと否定される経験をすると、 少しずつ“自分の気持ちを出すこと”が怖くなっていきます。 本来、人は成長の中で「協働調整」 ――つまり「自分と相手の違いをすり合わせる力」―― を身につけていきます。 けれども、それがうまく育たないと、「相手に合わせる」「自分を我慢する」ことでしか人間関係を保てないという体験を重ねるようになってしまいます。 その結果、大人になってからも「言っていいのかわからない」「言うと関係が壊れそう」と感じやすくなります。 幼いころに身についた“感情を抑えることで安全を守る”という方法が、今も無意識のうちに働いているのです。 我慢というのは、意識して頑張っているわけではなく、体や神経が“自動的に我慢モード”に入ってしまうものです。 幼いころに「我慢することで安全を保てた」経験があると、脳や体は「我慢=安全」「自己表現=危険」と学んでしまいます。 そのため、「もう我慢をやめたい」と思っても、実際に声を出そうとすると体が不安や緊張で固まってしまうのです。...
clinical-psycholog2
8 時間前読了時間: 2分


第2回 ~ 機能不全家庭で育つとき、心の中で起きていること~
前回から始まった「我慢に気づく」、2回目の今回は、幼少期から振り返っていくことで、ご自身の「我慢」を少し深く理解していけたらと思います。 感情の発達は、本来、右脳で「感じる」力から始まり、少しずつ左脳の「言葉」や「理解」へとつながっていきます。 けれども、家庭がうまく機能していないと、子どもは親の期待や気分に合わせるために、自分の感情を押し込め、早く「大人のように」振る舞うことを求められることがあります。 そのとき、感情の成長は途中で止まり、「感じるよりも我慢する」ことが当たり前になっていきます。 この「我慢」は、その子にとって、生き延びるための自然で健気な知恵です。 けれどもそのまま成長すると、「我慢するのが普通」「人に合わせるのが当然」と感じやすくなり、気づかないうちに自分の気持ちを後回しにしてしまうようになります。 親の機嫌が不安定だったり、怒りや悲しみが日常にあったりすると、子どもは「自分が我慢して空気を読む」ことで家庭を落ち着かせようとします。 この「我慢」は、愛されるための方法でもあり、家庭を守るための手段でもあります。...
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3 日前読了時間: 2分


連載「我慢してきた自分に気づく」全9回
第1回 ― 我慢というテーマを見つめる ― 「我慢」や「忍耐」という言葉は、日本の文化の中で長く“美徳”として大切にされてきました。 けれど近年では、 「我慢しすぎないように」「もっと自分を大切にしていい」 といった言葉も耳にするようになりました。 どちらが正しいということではなく、私たちはいつもその間で揺れながら生きています。 この連載では、「我慢しすぎる」という現象を、 トラウマによって形づくられた行動のひとつとして見つめていきます。 「我慢する自分」を責めるのではなく、 「なぜ、そうせざるを得なかったのか」という視点から理解していけたらと思います。 日常の中で見過ごされがちな「我慢」 そこには、自分がどんなふうに感じ、どんな思いで生きてきたのかを知るための大切な手がかりが隠れています。 少しずつ、一緒に「我慢」というテーマを通して、心の仕組みをひも解いていきましょう。 🌿 大切なところ ・我慢は、悪いものではなく文化や経験の中で育まれた反応。 ・「我慢する自分」を責めず、その背景を見つめていくことが大切。 ・我慢を通して、自分の心のあり方
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4 日前読了時間: 1分


【第7回】対処法② ― 行動のクセを変え、自他境界と安心できる場を持つ
これまで、自分の心の背景や環境について見てきました。 最終回では、実際に「つい他人の機嫌を取ってしまう」行動パターンを、少しずつ変えていくためのヒントをお伝えします。 行動を一瞬「止める」 相手の不機嫌さにふれたとき、「つい何かしなきゃ」と反射的に動いてしまう……そんなときは、一瞬だけ「止まる」ことを意識してみてください。 深呼吸を一回するだけでもOKです。 「今、自分はどう感じた?」と一瞬立ち止まるだけで、無意識のパターンから抜け出すきっかけになります。 「何もしない」を練習する これは少し難しく感じるかもしれませんが、「何もしない」という練習もとても大切です。 相手の機嫌を取ろうとする代わりに、「今は自分の領域を守る」と心の中で宣言して、そのままにしておく。 最初は不安になりますが、少しずつ慣れていくことで、自分の心のスペースを広げられるようになります。 自他境界を育てる 自分の内面を丁寧に振り返り、「これは相手の感情」「これは自分の感情」と分けていくことは、自他境界を育てる大切なステップです。 時間はかかりますが、意識して続けて
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11月1日読了時間: 2分


パンフレットができました。
新しいパンフレットです。今週のオープンに間に合いました。 いよいよ11月になりました。 今週の水曜日から開室いたします。 ご予約は 「オンライン予約」 から新規・継続ともに受付中です。 どうぞよろしくお願いいたします。
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11月1日読了時間: 1分


【第6回】対処法① ― 環境・ストレスの見直しと「傷つきを否定しない」
もし、自分の周りにいつも不機嫌な人がいて、日常的にその影響を受けているとしたら……。一人で頑張って気持ちを保とうとするよりも、まず環境そのものを見直すことが、根本的な対処になります。
自分の置かれている状況を客観的に振り返ってみると、「あ、これは私が悪いわけじゃないんだ」と気づけることも多いです。
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10月31日読了時間: 2分


【第5回】責任の所在 ― 不機嫌の「出し方」は100%相手の責任
DVやモラハラ、性的な加害行為などの場面で特に重要なのが、「どんな理由があっても、暴力や威圧的な態度をとるという“行動”を選んだのは加害者である」という視点です。
被害者側に原因があるかどうかとは関係なく、その行動の責任は100%相手にあります。
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10月23日読了時間: 2分


【第4回】繰り返す理由 ― 「考え続ける」クセと過去の対処法
4回目の今回は、さらに一歩深めて「どうしよう」「何がいけなかったんだろう」と、頭の中でグルグルと考え続けてしまう場合について、理解をしていきたいと思います。
それは単なる“心配性”や“気にしすぎ”ではなく、
過去の経験から身についた生き延びるためのクセであることが多いのです。
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10月22日読了時間: 2分


【第3回】自他境界と幼少期 ― 境界のあいまいさと「親の顔色を見る」習慣
誰かの不機嫌さにふれたとき、
「私のせいかな」と感じてしまったり、
自分と相手の気持ちがごちゃまぜになってしまう感覚はありませんか?
この背景には、「自他境界」という心理的な線の存在が関係しています。
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10月15日読了時間: 2分


【第2回】負の感情の強さと「正体がわからない」しんどさ
感情には、まるで空気のように伝わっていく性質があります。
なかでも「怒り」や「不機嫌さ」のような攻撃的な感情は、強いエネルギーを持ち、人の心にグッと入り込んできます。
無視や皮肉といった陰湿なものから、怒鳴るようなあからさまなものまで、その形はさまざまですが、いずれも周囲に深い影響を与えます。
ですから、「他人の不機嫌さを不快に感じる」のは当たり前のことなんです。
これは、個人の強さや弱さとは関係ありません。
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10月8日読了時間: 3分


連載:どうして人の機嫌をとってしまうのか(全7回)
職場や家庭、友人との間などで、誰かが不機嫌そうにしているとき、なんとなくソワソワして落ち着かなくなることはありませんか?
「私が何か悪いことをしたのかな…」と自分を責めてしまったり、場の空気を明るくしようと頑張ってしまったり。この連載では、そんな「他人の不機嫌さに過剰に反応してしまう心理」の背景を、少しずつ整理していきます。
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10月6日読了時間: 2分


感情が教えてくれていること
感情は“自分へのサイン”であり、
時に心の栄養となって、より自分らしい方向へ導いてくれます。
一方で、ネガティブに感じられる感情は扱いが難しく、苦しさにつながることもあります。
本ページでは、代表的な感情の「基本的な役割」と「トラウマが関連したときの現れ方」を整理します。
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10月3日読了時間: 5分


小さな“心の整理”のきっかけに
心理学的視点から、日常の中でふと感じる心の動きや、多くの人が抱えやすい悩みについて、自己理解につながるように、できるだけわかりやすくお届けできたらと思っています
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10月1日読了時間: 1分
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